アトピー性皮膚炎と低蛋白血症

 アトピー性皮膚炎で低蛋白血症が起こることがあります。低蛋白血症の原因は様々ですが、皮膚の病変からの蛋白漏出でも起こります。
特にリバウンドの時は浸出液が多く蛋白漏出が増えて、低蛋白血症が起こることが多くあります。
 
 また食物アレルギーによる栄養障害等でも起こります。食物アレルギーが強ければ、アレルゲンを検査してアレルゲン除去が有効です。水分制限も大切で、水分をとりすぎると血液中の蛋白質が薄くなり低蛋白血症となります。

 

 当クリニックでも悪化時は低蛋白血症の方は多いと思われます。しかし、当クリニックでしている色々な治療を組み合わせて継続すれば、アトピー性皮膚炎の改善と共に蛋白漏出も減ってきまして、低蛋白血症も改善します。
リバウンドがありましても治療で改善すれば、低蛋白血症も改善しますので大丈夫です。低蛋白血症についてご心配なことがあれば、お気軽に診察時にご相談ください。

 

注意すべきは、乳児の重症アトピー性皮膚炎の低蛋白血症で感染症等の合併症を伴っている時です。この場合は入院治療が必要です。入院治療ではステロイドの使用を勧める医療機関が多いのですが、ステロイドを使用せずに改善しますので、やはりステロイドの使用はさけるべきです。

 

 重症かどうかは診察でわかりますので、当クリニックの治療を継続して頂いて、通院して頂ければ大丈夫です。
 もし急激に状態が悪化したり、普段と様子が違うのでしたら、受診して頂ければ診察しまして詳細に説明いたします。アトピー性皮膚炎と低蛋白血症について色々な情報が氾濫していますが、正しい情報を得てよく理解されて、適切な治療で改善されることを願います。

【過去の院長ブログより】