長雨や、すっきりしない天気が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
クリニックでは「梅商品」を販売しています。有機栽培の梅から丹念につくられた良質な梅商品は、アトピー性皮膚炎を患う方の過剰な炎症を抑制させる効果が期待でき、お腹のカンジダ菌の抑制などで、腸内環境を整える効果があるそうです。是非、お試しください。
さて、先月に引き続き院長ブログは「健康365」に掲載された
「アレルギーの跋扈(ばっこ)Part2」です。「跋扈」とは、「ほしいままに、勝手に振る舞うこと」や「のさばり、はびこること」を意味します。アレルギーが激増していく様子が書かれています。今、クリニックで起こっている事、先生がお考えなどを、このブログを読んで少しでも治療のお役に立てれば幸いです。
②トマトアレルギー。Cさんは咽頭の違和感や呼吸困難が、食後によく起こるのに気がつき当院を受診した。昔、咳と強い呼吸困難に続きアナフィラキシーを発症した。救急病院で治療後、血液検査をしたが原因の食物は見つからなかった。Cさんはまた同様な症状が起こるのを心配して、アレルギーの専門家を探して当院を受診した。その頃私はジャガイモアレルギーに気がつき、関連ある食品のトマトにも注意していた。Cさんにトマトにつき問診すると、よくトマトを食べているが関連性は不明と言う。そこでプリックテストをするとトマトが強陽性であった。トマトを除去し抗アレルギー薬を継続内服して症状も治まり、トマトアレルギーも治癒した。
その後も受診される患者さんに、プリックテストでトマトも常時調べることにした。すると陽性者が結構いて、実に乳幼児でもいた。中にはトマトを全く摂取していないという方もいて、その時はトマトケチャップのトマトの成分が濃厚であった。しかもトマトケチャップは家庭のみでなく、ファストフードでもよく摂取される。トマトの栄養は良いが、トマトケチャップにして大量に摂取する必要はないのではないか。更に言うと、トマトは野菜として食感もよく食物繊維も多い。トマトケチャップにすると、濃い味が残るだけで他の野菜等の食材の味を消してしまう。逆に言うと野菜嫌いの子供に野菜を食べさせる為にトマトケチャップをかけて食べさせる親もいた。ある時、よく蕁麻疹のでるDさんが受診した。最近、何を食べているか判らないが食後に全身の蕁麻疹がん発症し、突然呼吸困難になり意識を失うアナフィラキシーを発症した。治療後に近医で採血検査したが、原因食物の疑いは多くある。問診でトマトは好きですかときくと、トマトは食べてないという。そこでもう一歩踏み込んで、トマトケチャップは摂取していますかと聞いた。するとトマトケチャップは好きで、よく料理にかけて食べているという。外食も好きでマクドナルドによく行くという。そこでプリックテストをするとトマトが強陽性であった。他の食物はジャガイモ弱陽性であったが、他は陰性であった。トマトケチャップをやめると蕁麻疹の発症はなくなった。今まで医療機関でトマトケチャップの事は聞かれたことが無かったので、気がつかなかったとのことであった。トマトケチャップを除去し、抗アレルギー薬を継続内服してプリックテストでトマトは陰性化し、摂取しても蕁麻疹は発症しなかった。その後、抗アレルギー薬を中止してもトマトケチャップは異常なく摂取できた。日本では、某メーカーのトマトケチャップの大さじ1杯(18g)に、トマトが1/2個使用されている。大さじ2杯(36g)なら、トマト1個分となる。マクドナルドのケチャップは、その某メーカーのトマトからも作られている。トマトケチャップ1包は、20gの内容量があり、マクドナルドでは1回の食事で、トマトケチャップ2包から3包食べる場合もある。計算すると、トマト1個分以上のトマト成分が摂取される。当院ある日の外来患者56人中、トマトアレルギー例は23人(41%)であった。その中に治癒例も5例含むのでその例を引くと発症中のトマトアレルギー例は18人(32%)であった。1ヶ月の患者数から計算しても同じくらいトマトアレルギーが多い。つまり、日本人の16%がトマトアレルギーという計算になる。
次回へ続く
