まだまだ暑い日が続いておりますが、皆様体調など崩されていませんか。蒸し暑い夜が続きますが、昨晩はぐっすりお休みになれましたでしょうか。
自律神経が整わない時は、朝コップ1杯の水に梅酢を少し入れて飲んでみてください。
熱中症予防やスポーツドリンクとして利用することができ、梅の風味とクエン酸の効果で、夏の水分補給に最適です。
さて、今回の院長ブログは「健康365」に掲載された
「アレルギーの跋扈(ばっこ)Part1」です。「跋扈」とは、「ほしいままに、勝手に振る舞うこと」や「のさばり、はびこること」を意味します。アレルギーが激増していく様子が書かれています。今、クリニックで起こっている事、先生がお考えなどを、このブログを読んでいただき、少しでも患者様のお役に立てれば幸いです。
食材や日常生活の様式の変化で、数年前から色々なアレルギーが激増している。その中で①ジャガイモアレルギー②トマトアレルギー③ラテックスアレルギーについて述べる。大切なことはこれらが生活習慣で増加していることで、それを理解せずにいると次第に強い症状が発症する方が増加し、ある場合はアナフィラキシーを発症する。しかし生活習慣を変えることでその予防もできるので、その理解が肝要である。しかしこれらのアレルギーについての日本の現状は情報と理解が不足して、アレルギー検査もされない現状では将来への危機感が募る。またアレルギーの検査法も日本では多くの医者が血液検査に依存するが、それは偽陽性や偽陰性が多い。海外ではプリックテストという皮膚を使った感度が高い検査を併用している。プリックテストは皮膚にアレルゲン液を落とし、特殊な針で軽く引っかき15分後に出現する膨疹の大きさを測定する。採血の痛みもなく、僅か15分後に判定できる、患者さんへ負担が少ない、医学的に有用な検査である。
①ジャガイモアレルギー。
Aさんはピザを食べて呼吸困難、顔面の腫れでアナフィラキシーを発症し受診した。近医で検査したが、ピザの主成分の小麦は陰性で原因不明ということで困惑していた。私はピザに混入されている成分を全てプリックテストで検査し、ジャガイモが強陽性であった。尚、小麦や牛乳や卵は陰性であった。Aさんはポテトチップスも好きで、ジャガイモを摂取することが多かった。ジャガイモを除去し、抗アレルギー薬を継続内服し、その後ジャガイモアレルギーはプリックテストで陰性化して、摂取しても症状が出ることがなくなり治癒した。この例は最初ジャガイモのアレルギーが無く、摂取でアレルギーを獲得し、その後アナフィラキシーを発症するまでジャガイモアレルギーが強くなったことを示す。食物アレルギーは摂取しても症状がでない内に発見して予防や治療をすべきである。
その例を経験して、私は受診される患者さんにジャガイモ摂取で症状の有無を問診で聞き、プリックテストでジャガイモアレルギーを確認した。するとジャガイモ摂取で、ある方は口が腫れ、別の方は咽頭の絞扼感があり、更に別の方は全身の痒みがあった。皆、検査ではジャガイモが強陽性であった。ジャガイモを除去し、抗アレルギー薬を継続内服して、ジャガイモアレルギーは治癒した。ジャガイモ摂取で症状が無い方もプリックテストをすると、ジャガイモの陽性者が次々に検出された。しかも陽性者は年々増加している。最初は受診患者の1~5%が陽性で、それが10%になり20%を超え、現在は40%を超えている。ある日の当院の外来患者56人中、治癒例を含んだジャガイモアレルギー例は32人(57.1%)であった。治癒例の9人を除くと23人(41.0%)となる。しかも初診の患者でもジャガイモ摂取で色々な症状の出ている方が増えてきた。当院の1ヶ月の受診者数は約650名から750名で、それらの方でジャガイモアレルギーを数えても現在アレルギーのある方は40%を超えている。患者さんの内訳はアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、喘息、慢性蕁麻疹等で、現在これら全てのアレルギー疾患を合わせると日本の50%以上をこえる。つまり日本人のアレルギー疾患の方50%の内、41%がジャガイモアレルギーで、単純計算すると日本人の約20%がジャガイモアレルギーとなる。これは日本人の健康の危機ではないか。
ジャガイモアレルギーの多い理由について、食材を調べると添加物として馬鈴薯デンプンや加工デンプンが非常に多くの食材に入っている。つまり人は知らないうちにジャガイモを摂取している。ジャガイモアレルギーでもジャガイモをできる限り除去するとアレルギーが治癒することから、食生活の重要性が判る。逆に言うと放置しておけば、ジャガイモアレルギーが蔓延してそのうちジャガイモ摂取でアナフィラキシーを発症する例が増加するリスクもある。食材としてのジャガイモは栄養の点からも良いが、添加物としての馬鈴薯デンプンや加工デンプンは不要ではないか。海外ではジャガイモアレルギーの報告は多く、アナフィラキシーの例も小児や成人で詳細に報告されている。日本でアレルギーを診療している医療機関での、総合的な情報交換が望ましい。またアレルギーの症状も多岐に渡るので、できるだけ多くの典型的、非典型的な情報が必要である。 次回に続く・・・
