院長ブログ⑮身近な所に感染症の原因あり

  若葉が美しい季節となりました。皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか。

これからどんどん気温も上がってまいりますので、熱中症などにご注意ください。 

 

  さて、今回の院長ブログは「紀伊民法」に掲載された
「キーボードやスマホからの感染症」です。
身近な所に潜む感染症の原因に注意して!と先生からの
メッセージです、最後まで読んでみてください。

 

  和歌山市から手のアトピーが1年改善しないとAさんが受診した。外用薬で改善せず、痛みと痒みでずっと不眠であった。診察すると、両手のアトピーに細菌感染症を合併していた。症状から抗生剤耐性のMRSAと思い、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン剤とMRSAに効果のある抗生剤を処方し、入浴と手洗いを制限しカバーを指導した。抗アレルギー薬と抗ヒスタミン剤は睡眠を促す効果もある。複合効果で速やかに手の症状も痛みも痒みも改善し、一年ぶりに夜間の不快感もなく安眠できた。手の細菌培養検査の結果はやはりMRSAであり、投与した抗生剤には耐性でなく有効であった。

  Aさんは喜んで帰ったが、その後しばらくすると同様な症状でまた受診した。再度MRSAが検出された。治療で治癒したが、私は何か特別な原因があるかと思い詳しく話をきいた。Aさんの会社は医療の検査機器を扱い、Aさんは会社のコンピューターのキーボードや会社専用のスマホを使った後に症状がでるという。コンピューターもスマホも社員で共有し、多くの方が使う。ふとひらめいた。海外からはコンピューターのキーボードやスマホからMRSAが検出されたという報告が多くある。医療関連の会社なので細菌培養検査をすることは理解があった。そこでキーボードやスマホにMRSAが存在して、それによる症状の悪化の可能性を説明し、細菌培養を勧めた。Aさんは会社の社長に話し、社長も了解してくれて細菌培養をした。するとキーボードとスマホからMRSAが検出された。その報告をきき、すぐにキーボードとスマホを消毒して、その後もう一度細菌培養して陰性を確認するように指導した。Aさんはそれをきちんとやり、結果は陰性であった。その後、他の社員でも同様な手の症状があった方もいることがわかった。しかし消毒後Aさんも他の社員でも同様な手の症状があった方もいることがわかった。しかし消毒後はAさんも他の社員も症状は出てない。身近な所に感染症の原因があることを知って健康になって欲しい。