アトピー性皮膚炎と不眠

 アトピー性皮膚炎で睡眠は大切な要素です。睡眠が十分にとれないと、症状の改善が遅れます。熟睡できますと、症状の改善が早まります。また寝るタイミングも重要です。夜更かしは良くありません。早く寝ることは睡眠中の成長ホルモンの分泌が増し、皮膚に良い影響を及ぼします。 

不眠の原因は色々あります。痒みが強いとか、またストレスやリバウンドでも不眠は起こります。注意すべきことは、昼夜逆転してしまうことです。昼寝てしまうと、ますます夜は不眠になります。そうなるとアトピー性皮膚炎も悪化します。昼は寝ず、夜に早く寝るのが大切です。夜に早く寝て夜中に起きても大丈夫です。

不眠が強い時は、症状に応じて成人には睡眠薬を内服してもらいます。小児なら抗不安薬は安全に内服できますので内服してもらいます。不眠が改善するまで内服を続けてもらい、改善したら中止します。当クリニックには、不眠の成人や小児の方々が多く受診されますが、アトピー性皮膚炎の治療に加えて、前述の内服療法で改善されています。

生活習慣も大切で、寝る前にパソコンや携帯電話を長時間するのは良くありません。寝る前には音楽を聴くとか、ストレッチをするとかして、リラックスするのが良いです。朝は早く起きて朝日を浴びてください。薬物療法に加えて適切な生活習慣で、アトピー性皮膚炎の不眠を改善してください。